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規則

目次

第1章 総則

(目的)

第1条 この規則は、石川県土地家屋調査士会会則第86条の2の規定等に基づき、石川県土地家屋調査士会(以下「調査士会」という。)が設置する境界問題相談センターいしかわ (以下「本センター」という。)の運営に関し必要な事項を定めることを目的とする。

(用語)

第1条の2 この規則において使用する用語は、特に定めがある場合を除き、不動産登記法(平成16年法律第123号)及び裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律(平成16年法律第151号)において使用する用語の例による。

(本センターの設立の趣旨)

第2条 本センターは、境界紛争(土地の境界に関する紛争及び土地境界が不明であることに起因する所有権の範囲に関する紛争(筆界特定手続により筆界が特定された土地の紛争を含む。)をいう。以下同じ。)についての相談及び調停(当該紛争を解決するために本センターが実施する民間紛争解決手続をいう。以下同じ。)を、金沢弁護士会(以下「弁護士会」という。)と協働して、紛争当事者の主体性を尊重しつつ、公正かつ適確に実施し、かつ、専門的な知見を反映して紛争の実情に即した迅速な解決を図ることを目的とする。

(事業)

第3条 本センターは、前条の目的を達成するため、次に掲げる事業を行う。

  1. 境界紛争についての相談(以下「相談」という。)
  2. 境界紛争についての調停(以下「調停」という。)
  3. 本センターの業務に関与する者の研修
  4. 本センターに関する広報活動
  5. 筆界特定制度及び裁判手続並びに他の民間紛争解決機関との効果的な連携と協力
  6. 弁護士会及び各種関係団体との連携と協力
  7. その他本センターの目的を達成するために必要な事業

(運営)

第4条 本センターは、調査士会の会長が代表し、これを総理する。
2 本センターは、調査士会に事務所を置く。
3 本センターに事務局を置き、相談及び調停に関する事務手続を行わせるために必要な職員を配置する。

第2章 運営委員会

(運営委員会)

第5条 調査士会の会長は、本センターの運営に当たらせるため、境界問題相談センターいしかわ運営委員会(以下「運営委員会」という。)を設置する。
2 運営委員会は、本センターの運営に関する一切の業務を遂行するほか、この規則によって委任された事項について、必要な運営規程等を定めることができる。
3 運営委員会は、運営委員4人以上10人以内とし、調査士会の会員である土地家屋調査士(以下「調査士」という。)3人以上5人以内及び弁護士会の会員である弁護士(以下「弁護士」という。) 1人以上5人以内で構成する。
4 運営委員は、次に掲げる者を調査士会の会長が任命する。

  1. 調査士の運営委員調査士会の会員歴が継続して5年以上あり、かつ、実務経験5年以上の者で、調査士会の理事会の承認を得た者
  2. 弁護士の運営委員 弁護士会の会員歴が継続して5年以上あり、かつ、実務経験5年以上の者で、弁護士会の会長が推薦した者

5 前項の規定は、運営委員の退任に伴い補充し、又は増員するときの選任について準用する。
6 運営委員会に、運営委員の互選により委員長1人、副委員長2人を置く。

(運営委員の欠格事由)

第6条 次の各号のいずれかに該当する者は運営委員となることができない。

  1. 禁固以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又は刑の執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
  2. 弁護士法(昭和24年法律第205号)及び土地家屋調査士法(昭和25年法律第228号)の規定に違反し、罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
  3. 弁護士法及び土地家屋調査士法の規定による懲戒処分により、弁護士会から除名され、又は調査士の業務の禁止の処分を受けた者でこれらの処分を解かれた日から5年を経過しない者

(センター長等の職務)

第7条 本センターに、センター長1人、副センター長2人を置く。
2 センター長は運営委員会の委員長をもって充てる。
3 センター長は、運営委員会の承認を得て、調査士運営委員のうちから1人又は2人以上の者を指名し、その所掌する職務のうちの一部を指定して、当該指定をした調査士運営委員に行わせることができる。
4 前項の規定により指名された調査士運営委員は、同項の規定により指定された職務についてその進捗状況及び結果を、随時、センター長に報告しなければならない。
5 副センター長は、運営委員会の副委員長をもって充てる。
6 センター長は、本センターの事務を統括する。
副センター長は、センター長を補佐し、センター長に事故あるときはその職務を代理し、センター長が欠けたときは、その職務を行う。
7 運営委員は、センター長及び副センター長を補佐して任務を遂行し、センター長及び副センター長に事故あるときは、あらかじめ定めた者がその職務を代理し、センター長及び副センター長が欠けたときは、その職務を行う。
8 センター長は、この規則その他に定めるもののほか、本センターの運営に当たって疑義が生じたときは、運営委員会に諮って決定するものとする。

(運営委員会の決議)

第8条 運営委員会の決議は、委員の過半数が出席し、その過半数で決議する。可否同数のときは、委員長が決する。
2 運営委員会の決議について特別の利害関係を有する者は、議決権を行使することができない。この場合の議決権の数は、前項の議決権の数に算入しない。
3 運営委員会の議事については、議事録を作成し、委員長及び出席した委員2人がこれに署名し、又は記名押印しなければならない。

(運営委員の任期)

第9条 調査士の運営委員の任期は、就任したときから2回目に開かれる調査士会の定時総会の終了の時までとする。ただし、再任を妨げない。
2 弁護士の運営委員の任期については、2年とし、再任を妨げない。
3 第5条第5項の規定により就任した運営委員の任期は、他の運営委員の残存期間の任期と同一とする。

(運営委員の退任)

第10条 運営委員は、次の各号のいずれかに該当する場合には、退任する。

  1. 調査士会又は弁護士会の会員でなくなったとき
  2. 運営委員から辞任の申出を受け、調査士会の会長がこれを受理したとき
  3. 弁護士法及び土地家屋調査士法の規定により懲戒処分を受けたとき
  4. 調査士の運営委員にあっては、調査士会の理事会において解任の決議があったとき

第3章 相談員及び調停員並びに基本調査、調査、測量又は鑑定実施員

(相談員及び調停員候補者)

第11条 調査士会は、調査士及び弁護士のうちから、相談を実施する者(以下「相談員」という。)及び調停を実施する者 (以下「調停員」という。)の候補者を選任する。
2 前項の候補者は、調査士にあっては本センターが指定する研修を修了した者のうちから運営委員会の意見を聞いて50人以内を、弁護士にあっては弁護士会の会長が推薦した者のうちから10人以内を、調査士会の会長が任命する。
3 センター長は、相談員候補者名簿及び調停員候補者名簿を作成し、本センターに備える。
4 第5条第4項及び第6条の規定は、相談員候補者及び調停員候補者の会員歴、実務経験及び欠格事由について準用する。
5 第2項の規定は、相談員候補者及び調停員候補者の退任に伴い補充し、又は増員するときの選任について準用する。

(基本調査、調査、測量又は鑑定等実施員)

第12条 調査士会は、調査士のうちから、相談及び調停において必要があるときに基本調査(境界紛争の対象となる土地の登記事項証明書、地図その他の資料を収集することをいう。以下同じ。)、調査(境界紛争の対象となる土地若しくはそれに隣接する土地の形状、境界標の有無、建築物その他の工作物の有無を調査することその他の行為をいう。以下同じ。)、測量(境界紛争の対象となる土地若しくはそれに隣接する土地を測量することその他の行為をいう。以下同じ。)又は鑑定(当事者が主張する境界(筆界特定がされたものであるときは、その特定された筆界を含む。)を明確にした測量図面を作成することをいう。以下同じ。)を実施する者(以下「鑑定等実施員」という。)の候補者(以下「鑑定等実施員候補者」という。)を選任する。
2 鑑定等実施員候補者は、運営委員会の意見を聞いて100人以内を調査士会の会長が選任する。
3 センター長は、鑑定等実施員候補者名簿を作成する。
4 第6条の規定は、鑑定等実施員候補者の欠格事由について準用する。
5 第2項の規定は鑑定等実施員候補者の退任に伴い補充し、又は増員するときの選任について準用する。

(相談員候補者、調停員候補者及び鑑定等実施員候補者の任期)

第13条 相談員候補者、調停員候補者及び鑑定等実施員候補者の任期は、各候補者名簿に登載したときから2年とし、再任を妨げない。ただし、第11条第5項又は前条第5項の規定により選任された者の任期は、他の相談員候補者、調停員候補者及び鑑定等実施員候補者の任期の残存期間と同一とする。
2 前項の任期満了の際に、現に事件を担当している相談員候補者、調停員候補者及び鑑定等実施員候補者の任期については、当該事件が終了するまでとする。

(相談員候補者、調停員候補者及び鑑定等実施員候補者の退任)

第14条 第6条及び第10条の規定は、相談員候補者、調停員候補者及び鑑定等実施員候補者の退任について準用する。
2 センター長は、前項の規定により相談員候補者、調停員候補者及び鑑定等実施員候補者が退任したときは、各候補者名簿からその者の氏名を削除するものとする。

(相談員及び調停員の選任)

第15条 センター長は、相談又は調停の事件ごとに、各候補者名簿のうちから担当する相談員(以下「担当相談員」という。)又は担当する調停員(以下「担当調停員」といい、担当相談員と総称して「担当調停員等」という。)を選任する。
2 センター長は、担当調停員等を選任するに当たっては、選任を予定する相談員候補者及び調停員候補者に対して、事前に除斥事由の該当の有無を確認し、当該事件の相談又は調停を行うにふさわしい者で、かつ公正性を疑わせる事情のない者を、選任しなければならない。
3 センター長は、担当調停員等に欠員を生じたときは、直ちに補充しなければならない。
4 センター長は、担当調停員等を選任したときは、速やかにその担当調停員等の氏名を相談の申出をした者(代理人を定めたときは代理人。以下「相談申出人」という。)又は調停の申立て(以下「申立て」という。)をしようとする者(代理人を定めたときは代理人。以下調停を申し立てた者を含めて「申立人」という。)及び申立てにかかる紛争の相手方(代理人を定めたときは代理人。以下「相手方」という。)に通知するものとする。

(非公開及び守秘義務)

第16条 本センターが行う相談及び調停は、非公開とする。ただし、担当相談員は相談申出人の同意を得て、担当調停員は申立人及び相手方双方の同意を得て、担当調停員等が相当と認める者について、傍聴を許可することができる。
2 相談員候補者、調停員候補者、運営委員、調査士会の役員、鑑定等実施員候補者、その他事務職員等は、紛争に関する内容、相談、調停の経過及びその結果その他職務上知り得た事実を、正当な理由なくして他に漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。
3 前項の規定にかかわらず、本センターが関係当事者の氏名及び紛争事件の具体的内容を特定しないで本センターの事業に関する研究及び研修の資料に活用する場合で、かつ相談申出人又は調停の申立人及び相手方双方から開示することの同意を得たときは、この限りでない。

(担当調停員等の除斥)

第17条 相談員候補者及び調停員候補者は、次の各号のいずれかに該当する場合には、担当調停員等になることができない。

  1. 相談員候補者、調停員候補者又はそれらの配偶者若しくは配偶者であった者が、第22条第1項の規定に基づく相談の申出又は第29条第1項の規定に基づく申立てにかかる事案(以下この項において「事案」という。)の相談申出人又は当事者(申立人、相手方のいずれかをいう。以下同じ。)であるとき
  2. 相談員候補者、調停員候補者又はそれらの配偶者若しくは配偶者であった者が、事案について相談申出人又は当事者と共同権利者、共同義務者若しくは償還義務者の関係にあるとき
  3. 相談員候補者が相談申出人の4親等内の血族、3親等内の姻族関係にある者若しくは同居の親族であるとき、又はあったとき
  4. 調停員候補者が当事者の4親等内の血族、3親等内の姻族関係にある者若しくは同居の親族であるとき、又はあったとき
  5. 相談員候補者が相談申出人の後見人、後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人、補助監督人、任意後見人、任意後見監督人若しくは委任による財産管理者であるとき、又はあったとき
  6. 調停員候補者が当事者の後見人、後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人、補助監督人、任意後見人、任意後見監督人若しくは委任による財産管理者であるとき、又はあったとき
  7. 相談員候補者又は調停員候補者が当該事案について証人又は鑑定人となったとき
  8. 相談員候補者が相談申出人の代理人若しくは補佐人であるとき、又はあったとき
  9. 調停員候補者が当事者の代理人若しくは補佐人であるとき、又はあったとき
  10. 調停員候補者が事案について担当相談員であったとき

2 担当調停員等は、前項の規定に該当することとなったときは、直ちにセンター長に報告しなければならない。

(担当調停員等の忌避)

第18条 相談申出人又は当事者は、担当調停員等について相談又は調停の公正を妨げるおそれがある事由があるときは、その旨を記載した書面を本センターに提出して、当該担当調停員等の忌避を申し出ることができる。ただし、期日においては、口頭で申し出ることができ、その場合は直ちに期日を終了させるものとする。
2 担当調停員等は、相談又は調停の公正を妨げるおそれがある事由があるときは、遅滞なく、その旨を相談申出人又は当事者に開示しなければならない。
3 相談申出人又は当事者は、前項の開示を受けたときは、15日以内に忌避の申出をしない限り、当該事情に基づいて事後に忌避を申し出ることはできないものとする。
4 センター長は、第1項及び第3項の規定により忌避の申出があったときは、運営委員のうちから1人以上3人以内を指名し、忌避調査委員会を設置して、相談又は調停の公正を妨げるおそれがある事由について調査及びその判断の審議を行わせ、運営委員会に報告させるものとする。ただし、センター長は、申立人及び相手方双方から忌避の申出がなされたときは、忌避調査委員会を設置することなく当該担当調停員を解任することができる。
5 前項の報告を受けた運営委員会は、当該担当調停員等の適否について協議し、決定するものとする。
6 センター長は、前項の決定の内容を相談申出人又は申立人及び相手方に通知するものとする。

(担当調停員等の回避、辞任及び解任)

第19条 担当調停員等は、正当な理由があるときは、センター長の承認を得て回避し、又は選任された後、辞任することができる。
2 センター長は、次の各号のいずれかに該当する場合には、運営委員会の決議に基づいて、当該担当調停員等を解任する。

  1. 第17条第1項の規定に該当するとき
  2. 忌避の申出に対して、調停の公正を妨げる事由があると認めるとき
  3. 担当調停員等として心身の状態がその職務に耐えられないと認めるとき

(不当な影響の排除)

第20条 調査士会の役員及び運営委員は、相談員、調停員及び鑑定等実施員が相談、調停及び基本調査、調査、測量又は鑑定の実施に当たり独立して職務を行う事項に関して、直接又は間接にいかなる命令又は指示を行ってはならない。
2 担当調停員等及び鑑定等実施員は、法令、この規則その他の定めを遵守し、相談、調停及び基本調査、調査、測量又は鑑定の実施に当たっては、第三者(調査士会の役員及び運営委員を含む。次項において同じ。)のいかなる命令又は指示を受けず、独立性を保持しつつ公正、中立に相談、調停及び基本調査、調査、測量又は鑑定を進めなければならない。
3 担当調停員等及び鑑定等実施員は、相談、調停及び基本調査、調査、測量又は鑑定の実施に関し、第三者から不当な影響を受けたときは、速やかにその旨及び内容をセンター長に報告しなければならない。
4 センター長は、前項に規定する報告を受けたときは、不当な影響を及ぼしている者に対し、不当な影響を及ぼし、又は及ぼすおそれのある行為をやめるよう勧告することその他不当な影響を排除するために必要な措置を講じなければならない。
5 センター長は、前項に規定する措置を講じるに際し相当と認めるときは、運営委員会を招集し、その審議をさせることができる。この場合において、センター長は、運営委員会が決定した措置事項に従い、前項の規定による措置を講じなければならない。

第4章 相談

(相談の実施)

第21条 相談に係る土地の所在の範囲は、原則として石川県内の区域とする

(相談の申出)

第22条 相談は、境界紛争の対象となる土地の所有権の登記名義人等(不動産登記法第123条第5号に規定する所有権登記名義人等をいう。以下同じ。)から申し出ることができる。
2 土地の所有権以外の権利を有する者からの相談の申出は、センター長が当該権利者を相当と認めたときは、相談の申出をすることができる。
3 前二項の規定により相談を受けようとする者は、相談申出書に別に定める相談手数料を添えて本センターに提出しなければならない。
4 前項の相談の申出は、代理人によって行うことが出来る。この場合、代理人の資格は第30条を準用する。
5 センター長は、相談の申出を受付けたときは、速やかに、その旨を相談申出人に通知するものとする。
6 センター長は、申出のあった相談の内容が、他の機関における相談が相当と認められるときは、当該機関を紹介するよう努めるものとする。

(担当相談員)

第23条 センター長は、前条第5項の通知を発したときは、速やかに担当相談員を、相談員候補者名簿のうちから選任するものとする。
2 担当相談員は、事件ごとに、少なくとも調査士1人と弁護士1人をもって構成し、合議してその任に当たるものとする。

(相談の期日、場所及び記録)

第24条 担当相談員は、相談の期日及び場所を指定し、センター長はその旨を申出人に通知するものとする。
2 相談は、原則として本センターの事務所で行う。
3 担当相談員は、相談の期日ごとに、その内容を記録しなければならない。
4 相談の期日において担当相談員が終了を宣言したとき相談は終了する。

(相談記録の保存)

第25条 前条第3項で定める相談記録は、相談が終了した日から5年間保存するものとし、本センターの事務局に設置する保管庫等(施錠のできるものに限る。)に保管し、又は電磁的記録による当該記録へのアクセス制御等の措置を講じるものとする。
2 保存期間を経過した相談記録を廃棄するときは、秘密の漏洩を防止するため、文書等を裁断し、又は記録された電磁的記録を完全に消去するものとする。

(基本調査)

第26条 本センターは、相談申出人からの申出により次項以下の規定により鑑定等実施員に基本調査を行わせることができる。これを実施したときは、その結果を記した書面ないし成果物を相談申出人に交付しなければならない。
2 センター長は、鑑定等実施員候補者名簿のうちから基本調査をする鑑定等実施員を選任することができる。
3 担当相談員は、前項の鑑定等実施員となることができない。
4 第15条第2項の規定は鑑定等実施員の選任について、第17条ないし第19条の規定は、鑑定等実施員の除斥、忌避、回避、辞任及び解任について準用する。

第5章 調停

(調停申立ての対象)

第27条 第21条の規定は境界紛争に係る土地の所在の範囲について準用する。

(調停の説明)

第28条 本センターは、申立人及び相手方に対して、次に掲げる事項について、これを記載した書面を交付して、申立人に対しては申し立ての受理に先立ち、相手方に対しては相手方が調停に応じる意思を有していると認められるときに速やかに説明しなければならない。

  1. 調停員及び鑑定等実施員の選任に関する事項
  2. 当事者が本センターに対して支払う報酬又は費用に関する事項
  3. 調停の開始から終了に至るまでの標準的な手続の進行
  4. 調停において陳述される意見若しくは提出され若しくは提示される資料に含まれ、又は手続実施記録に記載されている当事者又は第三者の秘密の取扱いの方法
  5. 当事者が調停を終了させるための要件及び方式
  6. 調停員が調停によっては当事者間に和解が成立する見込みがないと判断したときは、速やかに当該調停を終了し、その旨を当事者に通知すること
  7. 当事者間に和解が成立した場合には書面を作成すること及び書面の作成者、通数その他当該書面の作成に係る概要
  8. その他調停に関して確認を求められた事項

2 本センターは、前項の説明をしたときは、当事者から説明を受けた旨を記載した書面を受け取るよう努めるものとする。

(申立て)

第29条 調停は、境界紛争の対象となる土地の所有権登記名義人等から申し立てることができる。
2 前項の規定により申立てをしようとする者は、調停申立書(以下「申立書」という)に添付書類を添えて、本センターの事務局に提出しなければならない。
3 本センターは、必要があるときは、申立人に対し申立書の補正を求め、又は必要な参考資料の提出を要請することができる。

(代理人及び補佐人)

第30条 本センターにおける調停の代理人は、法令に基づき本センターが行う調停の代理人となる資格を有する者のほか、センター長が特に認めた者とする。
2 当事者又は代理人は、当該事件の事情に特に精通している者を、センター長の許可を得て、補佐人として調停期日に出席させることができる。

(申立ての受理・不受理)

第31条 センター長は、申立てが第27条の規定に適合し、かつ、次項の各号のいずれにも該当しないときは、これを受理するものとする。申立書に不備がある場合であって、速やかに補正できると認めるときも同様とする。
2 センター長は、申立ての内容が次の各号のいずれかに該当するときは、受理しないものとする。

  1. 申立ての内容が本センターの設立趣旨に反して不当な目的であると認められるもの
  2. 第27条に規定する申立ての対象の範囲外であるもの
  3. その他本センターにおける調停に適さないと認めるもの

3 センター長は、申立書を受付けたときは、速やかに、当該申立てが本センターで取り扱うことができる調停であるか否かを審査し、受理又は不受理を決定するものとする。この場合において、センター長は、当該申立ての受理又は不受理の決定に疑義があるときは、運営委員会に諮りこれを決定するものとする。
4 センター長は、申立てを受理、又は不受理としたときは、速やかに、その旨及び日付を記載した書面により申立人に通知するものとする。
5 前項の申立てを受理、又は不受理した旨の通知は、配達証明付き郵便で行なうものとする。
6 調停は、第3項の規定により、センター長がその申立てを受理する決定をした時に開始する。

(相手方に対する確認)

第32条 センター長は、申立てを受理したときは、速やかに、相手方に対し、申立ての趣旨及び概要とともに調停に応ずるか否かを、期日を定めて確認する旨の通知を書面で発しなければならない。
2 センター長は、相手方に対し、調停に応じるよう勧めるものとする。
3 センター長は、前項の通知を受けて相手方が調停に応じるときは、その旨を記載した調停依頼書(以下「依頼書」という。)を本センターに提出するよう求めるものとする。
4 センター長は、相手方が、電話その他の方法によって調停に応じる旨を明確にしたときは、その旨を確認した事実及びその年月日を記録しなければならない。
5 センター長は、相手方において、調停に応じない意思が明確になったと判断したとき又は相手方と連絡がとれないことその他の理由によりその意思が確認できないときは、次条以下に定める手続を実施することなく当該調停を終了させる。この場合には、遅滞なく、当事者双方に対し、その旨を記載した通知をしなければならない。
6 前条第5項の規定は、第1項及び第5項の通知について準用する。

(調停の実施)

第33条 センター長は、相手方から調停に応じて依頼する旨の通知を受けたときは、速やかに、担当調停員を調停員候補者名簿のうちから選任するものとする。
2 本センターは、調停の実施にあたっては、事件ごとに、調査士2人と弁護士1人をもって合議体を構成するものとする。
3 合議体を構成する調停員は、互選により合議体の主任(以下「主任調停員」 という。)を選任する。
4 主任調停員は、調停期日及び期日外準備の指揮を行う。
5 主任調停員は、調停期日において、補佐人が陳述することを許可することができる。ただし、補佐人の陳述は、当該当事者又は代理人が直ちに取り消し、又は更正しないときは、当該当事者又は代理人が陳述したものとみなす。
6 調停は、当事者の主体性を尊重して、当事者自身の紛争解決へ向けての意識を高めるよう留意して実施するものとする。

(調停期日及び場所)

第34条 調停期日は、主任調停員が指定し、センター長は、緊急を要する場合を除き、少なくとも7日前までに当事者に通知するものとする。ただし、期日において次回の期日を通知するときは、主任調停員が口頭で行うことができる。
2 調停期日は、原則として本センターの事務所で開催する。ただし、必要があるときは、他の場所において期日を開催することができる。
3 調停期日は、原則として当事者双方の出席のもとに開催する。ただし、主任調停員が相当と認めるときは、一方の当事者の出席で期日を開催することができる。

(当事者の主張及び準備)

第35条 担当調停員は、相手方に対し、第1回期日前に申立てに対する意見を記載した書面の提出を求めることができる。
2 担当調停員は、当事者に対し、主張の整理及び参考資料の補充又は必要とされる書類等の準備を求めることができる。

(期日調書等による記録)

第36条 本センターは、第32条第4項に基づき、相手方が調停に応ずる旨の意思を表示した日を記録する。
2 担当調停員は、調停期日ごとに期日調書を作成し、これに署名し、又は記名押印しなければならない。
3 前項の期日調書には、期日の種類、日時、場所、出席した当事者、代理人、補佐人、担当調停員の氏名並びに調停の実施の経過の概要を記載する。

(基本調査、調査、測量又は鑑定)

第37条 担当調停員は、調停を実施するために必要があると認めるときは、当事者の一方又は双方からの申出により、次項以下の規定により選任された鑑定等実施員に基本調査、調査、測量又は鑑定を行わせることができる。これらを実施したときは、その結果を記した書面ないし成果物を当事者に交付しければならない。
2 センター長は、鑑定等実施員候補者名簿のうちから基本調査、調査、測量又は鑑定をする鑑定等実施員を選任する。
3 担当調停員は、前項の鑑定等実施員となることができない。
4 第15条第2項の規定は鑑定等実施員の選任について、第17条ないし第19条の規定は、鑑定等実施員の除斥、忌避、回避、辞任及び解任について準用する。

(通知)

第38条 調停に関する当事者への通知は、この規則において書面を当事者に直接手交し、又は配達証明郵便により送付する方法によるものとしているものを除き、調停期日において当事者に告知し、又は書面を交付するほか、当事者の住所又は当事者の指定する場所に書面を送付する方法で行う。ただし、緊急を要するとき又は当事者の申出があった場合は、電話、口頭等の適宜な方法により通知することができる。

(利害関係人等の参加)

第39条 調停において担当調停員が相当と認め、かつ、当事者の同意があるときは、当事者以外の者であって和解の結果に利害関係を有する者を、調停期日に参加させることができる。
2 鑑定等実施員は、担当調停員の要請があったときは、調停期日に出頭し、基本調査、調査、測量又は鑑定の結果について説明し、意見を述べることができる。

(和解の成立)

第40条 担当調停員は、調停期日において当事者間に和解が成立したときは、次項に規定する和解契約書として用いるため、次の各号に掲げる事項を記載した書面を作成するものとする。

  1. 和解が成立した年月日
  2. 当事者の氏名又は名称及び住所
  3. 当事者間で合意した事項
  4. 調停手続に関し当事者が本センターに納付する手数料その他の費用の額及び負担割合

2 当事者は、前項に規定する書面に署名し、又は記名押印して和解契約書を作成するものとする。この場合において、担当調停員は、和解契約書に立会人として署名し、又は記名押印するものとする。
3 和解契約書は、すべての当事者の数に1を加えた数を作成し、それぞれの当事者に交付するとともに、センターの業務を行う事務所において保存するものとする。
4 和解契約書は、当事者に直接手交して交付する場合を除き、配達証明郵便で送付する方法により当事者に交付する。
5 調停は、前項の規定により和解契約書を当事者に手交し、又は送付したときに終了する。
6 前条第1項により利害関係人として調停期日に参加した者がいる場合において、当事者及び利害関係人の間における和解を成立させることができる。

(調停の終了)

第41条 調停は、和解の成立による終了のほか、次の各号のいずれかに該当する場合に、終了する。

  1. 申立人が調停取下書を提出し、センター長がこれを受領したとき又は調停期日において取り下げる旨を担当調停員に対し口頭で告げたとき
  2. 相手方が調停終了申出書を提出し、センター長がこれを受領したとき又は調停期日において終了を申し出る旨を担当調停員に対し口頭で告げたとき
  3. 事案が和解に適さないと担当調停員が判断したとき
  4. 当事者から調停手続実施に係る手数料が払い込まれないとき
  5. その他担当調停員が和解の成立の見込みがないと判断したとき
  6. 事案が第2条に定める紛争に該当しないと担当調停員が判断したとき

2 申立人は、いつでも申立てを取り下げることができる。
3 相手方は、いつでも調停の終了を申し出ることができる。
4 調停取下書又は調停終了申出書には、次に掲げる事項を記載しなければならない。

  1. 当事者の氏名又は名称及び住所
  2. 調停の申立てを取り下げること又は終了を申し出ること及びその年月日
  3. 代理人が、本項の書面を提出する場合は、その代理人の氏名及び住所
  4. 境界紛争の対象となる土地の所在及び地番

5 第1項第3号ないし第6号の事由により調停を終了させる場合は、担当調停員の合議により決定する。
6 主任調停員は、調停期日において申立人から申立てを取り下げる旨を告げられたとき若しくは相手方から調停の終了を申し出る旨を告げられたとき又は前項の規定により調停の終了を決定したときは、速やかに、その旨をセンター長に書面で報告しなければならない。
7 センター長は、取下書若しくは終了申出書を受領したとき又は前項の報告を受けたときは、遅滞なく調停を終了した旨、その事由及び終了した日付を記載した書面により当事者双方に通知しなければならない。
8 第31条第5項の規定は、第7項の通知について準用する。

第6章 手続記録の保存等

(手続実施記録の保存)

第42条 本センターは、調停事件ごとに、次に掲げる事項を記録した手続実施記録を作成し、調停が終了した日から10年間保存する。

  1. 当事者から調停を実施する依頼を受け、契約を締結した年月日
  2. 当事者及びその代理人の氏名又は名称
  3. 担当調停員の氏名
  4. 調停の実施の経緯
  5. 調停の結果(調停の終了の理由及びその年月日を含む。)
  6. 調停において請求があった年月日及び当該請求の内容
  7. 調停の結果和解が成立したときは、その和解の内容

2 前項の手続実施記録には、期日調書を合綴して作成するものとする。
3 手続実施記録は、センター長が作成するものとする。
4 本センターは、当事者から提出された資料及び基本調査、調査、測量又は鑑定を行った資料その他の書類(和解契約書を含む。)を、手続実施記録の附属書類として保存するものとする。
5 手続実施記録(期日調書及び附属書類を含む。以下同じ。)は、本センターの事務局に設置する保管庫等(施錠のできるものに限る。)に保管し、又は電磁的記録による当該記録へのアクセス制御等の措置を講じるものとする。
6 保存期間を経過した手続実施記録を廃棄するときは、秘密の漏洩を防止するため、文書等を裁断し、又は記録された電磁的記録を完全に消去するものとする。

(資料の返還)

第43条 本センターは、当事者から提出された資料について返還の求めがあったときは、その写しを作成し、原本を当事者に返還し、写しを本センターで保管するものとする。

(記録の閲覧・謄写の請求)

第44条 本センターが保存する手続実施記録は、当事者双方の同意がない限り、第三者には公開しない。
2 当事者又はこれらの立場にあった者(これらの一般承継人を含む。以下同じ。)は、調停に関する書類を紛失した等の理由がある場合には、本センターに対し、調停の過程において自ら又は相手方当事者が本センターに提出した書面、証拠書類及び資料又は和解契約書(以下「和解契約書等」という。)に限り、閲覧又は謄写(以下「閲覧等」という。)を求めることができる。ただし、閲覧等の請求の内容に他方の当事者が提出した資料が含まれている場合には、当該資料を提出した当事者又はこれらの立場にあった者の承諾がある場合に限り、当該資料の閲覧等が出来るものとする。
3 前項の和解契約書等の閲覧等を求めるときは、その理由を記載した閲覧・謄写請求書を、本センターに提出し、別に定める手数料を納付しなければならない。
4 センター長は、前項の求めが不当な目的に利用されるおそれがあると認めるときは、その求めに応じないものとする。

第7章 費用

(費用等)

第45条 相談申出人又は調停申立人は、本センターに対し、別に定める相談料、調停申立費用を納付しなければならない。
2 当事者は、前項に定める費用等のほか、調停期日開催の都度及び調停が成立した時に、別に定める期日費用、成立費用等を納付しなければならない。

(基本調査、調査、測量又は鑑定費用等)

第46条 当事者は、相談及び調停の実施の過程において、基本調査、調査、測量又は鑑定を依頼したときは、本センターに対し、その費用を支払わなければならない。
2 当事者は、相談及び調停の実施の過程において、別に必要とする費用が生じたときは、これを負担しなければならない。

第8章 補則

(苦情の取扱い)

第47条 本センターが行う相談及び調停の業務に関して苦情がある者は、苦情の概要を記載した苦情申立書を、本センターの事務局に提出して苦情の申立てをすることができる。
2 センター長は、前項の苦情申立書を受付けたときは、運営委員のうちから1人以上3人以内を指名して苦情処理委員会を設置して、苦情申立ての内容の調査及び苦情処理の方法の審議を行わせ、運営委員会に報告させるものとする。
3 前項の報告を受けた運営委員会は、苦情への対応について協議し、決定するものとする。
4 センター長は、苦情を申立てた者に対し、苦情処理の結果を書面又は口頭で報告するものとする。

(研修)

第48条 本センターは、本センターの業務に関与する者に対して、相談及び調停に関する研修を行うものとする。
2 前項の研修は、センター長が調査士会の会長と協議して実施するものとする。

(規則の公開)

第49条 この規則は、本センターの事務所に備え置いて開示するほか、運営委員会が定める適宜の方法で公開する。

(本センターの会計)

第50条 本センターの会計は、調査士会の特別会計とし、その運営に要する経費は、当事者が納付する費用、調査士会の一般会計からの繰入金、寄付金その他の収入をもって支弁する。

(運営委員等の報酬)

第51条 本センターは、運営委員、担当調停員等及び鑑定等実施員に対して、別に定める報酬を支払うものとする。

(規程への委任)

第52条 この規則に定めるもののほか、本センターの運営に関し必要な事項は、運営委員会で定める。

(規則の改廃)

第53条 この規則の改廃は、弁護士会との協議を経て、調査士会の理事会の決議による。

附則

(施行期日)

第1条 この規則は、裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律第5条の認証を取得した日から施行する。

(経過措置)

第2条 この規則の施行前に申出を受付けた相談手続及び申立てを受理した調停手続については、なお従前の例による。

2017年10月

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